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経営講座の第101回目です。
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Question
利益相反取引(直接取引)

当社の代表取締役が当社に金銭を貸し付け、その利息を収入
とすること
で役員報酬を抑制しようと考えています。貸し付ける
金額や利息の割合は
代表取締役が勝手に決めてもかまわな
いのでしょうか。

当社には取締役が3名おり、取締役会を設置しています。

Answer
会社の取締役がその会社と利益の相反する取引を行おうと
する場合、
取引について取締役会の承認を受けることが必要
です。


(1)利益相反取引
会社と取締役が取引をすることは、会社と取締役の利益衝突
の場面の
一つです。そのため、会社法では、取締役が自己や
第三者のために会社
と取引しようとするとき、あるいはそれら
と同様の危険性がある行為
(これらを総称して「利益相反取引」
といいます)について規制を課して
います。

利益相反取引については、取締役会(取締役会を設置してい
ない会社に
ついては株主総会)の承認を受けなければなり
ません。また、利益相反
取引をしようとする取締役は、承認の
際に、その取引について重要な事実
を開示しなければなり
ません。これは、取引を承認すべきかどうかを判断
するための
情報を取締役会(あるいは株主総会)に提供するためです。


(2)直接取引
ご質問のように、取締役が自己のために会社と取引をしようと
する場合
は、利益相反行為の類型の一つであり、「直接取引」
といいます。
そのため、代表取締役は重要な事実を開示し、
取締役会の承認を受ける
という手続きを踏まなければなりま
せん。
重要な事実とは何を指すのかについて明確な基準が
あるわけではなく、
取引ごとに個別具体的に判断する必要が
あります。金銭の貸し付けで
あれば、一般的に、貸付額、
利息、返済方法、返済期間、連帯保証人や
担保の有無などは
重要な事実とされることが多いと考えられます。

なお、利益相反取引について承認を受けても、その取引に
より会社に
損害が発生した場合には、会社に対して損害賠償
責任を負う可能性が
あります。この責任追及は株主から起こ
される場合もありますので、
注意が必要です。